定年退職した人が田舎に移り住みたいという声をよく聞きます。もしかしたらあなたもそうかも!
自然の豊かなところで、のんびりと過ごす、これこそがまさに定年後の“楽園”ですね。
でも良く考えてください!
東京や大阪のような都会で暮らし便利な生活をしてきた人がいきなり自然が豊かと言って何もない山奥や農村に移住するというのはそれほど簡単なことではないと思うのです。
ではどこが良いか。
僕は地方都市に住むのが一番良いと考えています。
地方都市なら自然も近くにあり、生活するうえで大都会のようなストレスも少なく、消耗しないしのんびりしています。でも都会的な便利な部分があるからです。
もし、どうしても超田舎に住みたい場合でも、まずは地方都市に移り住みローカルな部分を理解したうえで、田舎に移り住んだほうがリスクも少なそうとも思います。
今回は定年後の移り住む場所について「田舎」と「地方都市」に焦点を当ててお話したいと思います。
田舎暮らしの難点について
田舎暮らしには都会にないいろいろなリスクが実はあります。
田舎は実はお金に困る可能性がある!
定年後に実際に田舎暮らしを始めるには、お金の現実に向き合う必要があります。
定年後に田舎へと移住してから数年以上経過して、生活費に困るといった事態が起こっているようです。田舎が安いのは住宅費くらいです。
田舎では車は一家に1台ではなく、一人に1台必要です。もし、車を購入すれば、当然ガソリン代、税金などの維持費がかかりますね。
次に田んぼの中に引っ込むと公共交通の料金の高さも痛感するはずです。
なんらかの用事で東京へ出かけなければならないときは、大変高額な交通費がかかります。
もし北海道や沖縄の離島などに移り住んだらと思うとこれは大変です。
田舎は濃厚な人間関係が魅力ではあるものの、冠婚葬祭費用や出席のための交際費もばかにならなず、付き合いも家族単位です。
何かあれば知らないふりをするわけにもいかず、知人の入院や葬式があれば出かけていくことになのでは!
また、たいてい病院や斎場は街から遠いところにあり、バスや電車などの場合は交通機関が高く、車だってガソリン代がばなにならないですよね。
田舎では流しのタクシーが走っていないから、タクシー会社に電話をしてきてもらうと料金が加算され割高です。
買い物も大変なのです。格安スーパーなどは近くになく、そこそこの値段の日用品を遠くまで出かけて買いに行くのはお金も時間もかかりどうなのかと思ってしまいます。
一方、それに比較して、地方都市なら東京などには劣るものの、近くに病院、スーパー、葬儀場、レストランなど何でも一応揃っています。
車だってなくても何とかなるし、街がこじんまりとしているので公共交通費もそんなにかからないはずです。
ようするに地方都市が一番生活コストが安いのではと思います。
田舎は仕事場が近くにない。
田舎は地方都市と比べて収入が得られる手段が少なく、生活費をまかなうための職場が近くにまったくありません。
定年直後であればある程度貯蓄に余裕があるものの、人生100年時代に突入して新たに収入を得る必要があるとなると、田舎暮らしではハードルが高いというか農業くらいしかないのではと思います。
仕事がなくても、自給自足程度の作物が取れればと始める人もいるかも知れませんが、どうなんでしょうか?
年齢がいっている全くの素人が、いきなり自給自足といってもうまくいくほど、農業は甘い世界ではないと思うのですが如何でしょうか。
地方都市では都会で仕事についてきた人を求人している会社も今はとても多いのですよ。またそんな求人ばかりを扱っている転職エージェントもあります。
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いざという時のためにお金は元気なうちは貯めて方が良いと思うのです。ある程度の年齢までは地方都市で仕事をしながら暮らすのが、僕は理想だと思うのです。
田舎は人間関係がめんどくさい
日々の生活で起こりうる問題として、『田舎での人間関係』には注意が必要です。
人が生きていく上で、他人との関わりがあります。
これはとても大切なことで大切にしなければなりませんが、都市では人間関係がドライで希薄でしょね。例えば、マンションで暮らしていても、周りにどのような人が住んでいるのか名前も知らない場合が多いです。
そのような関係に慣れた人が、いきなり定年後に田舎暮らしを始めてみると、超~密接な人間関係に戸惑う場面がよくあるのではないでしょうか。
濃厚な人との関わり合いに慣れていない場合やなるべく人との関係を少な目が好きなタイプの人はトラブルが起こりがちです。
田舎では親密な人間関係を持つことは、助け合ってお互いの身を守るための生活の知恵です。
いざという時に助けになるのが近隣の人たちです。もしトラブルが生じたとしても、普段の付き合いがあれば、いざという時に支援が受けられます。その分部は良い所であるので、 濃厚な人付き合いがとっても好きな以外は(田舎暮らしでの人間関係が楽しめないのであれば)、家族単位、親密すぎる付き合いなどがめんどくさいことになならいでしょうか。
地方都市は、大都会と田舎の中間くらいかと思っています。そこまでドライでもない、そこまで親密ではない、丁度良い感じのような気がしませんか。
地方都市の暮らしは良いぞ~
地方都市、特に県庁所在地クラスの都市であれば、東京と比べて便利さはさほど変わらず、快適な生活を送ることができると思うのです。
東京には確かに何でもありますが、問題は地域が少々広すぎ、逆に不便に感じるところもありますね。
銀座、新宿、渋谷、品川などは離れており、電車などで移動しなければなりません。
徒歩で行けないです。
これが地方都市の場合、多くの機能は中心的なエリアに集まってこじんまりとしているので利便性は高いと思います。
あなたは、これを読んでどこに住みたいと思いましたか。
フィデリティ退職・投資教育研究所の所長、野尻哲史さんはリタイア後に住みたいところとして、四国の松山市(愛媛県)を挙げておられます。私も四国に5年ほど住んでいたことがありますので、松山が素晴らしいところだということは同感ですが、松山に限らず同じぐらいの規模の地方都市には素晴らしいところがたくさんあります。
地方都市:移住者の人気トレンドは
2018年度の最新の人気ランキングによりますと以下のようになって長野が一位に帰りさいたようです。
長野県は2009年以降、常に移住希望地ランキングで1位または2位をキープしております。これは、移住者の実績が多いという事ですし、新しく移住を考える人にとっては先輩がいて心強いです。
また、住まい、子育て、仕事などを合わせてなんと396もの移住支援制度があるそうです。うーん、良さそう。
山梨も都市へのアクセスが抜群で、自然も豊かで人気があります。新幹線利用なしでも、ローカルのJR線の特急で新宿から甲府が90分と都心が”何とか”通勤範囲となります。
さらに、富士五湖エリアや南アルプスエリアなど、恵まれた自然環境も特徴です。
また、県も移住促進活動に積極的で、頻繁に各市町村の移住セミナーを実施しています。
静岡県は温暖な気候で、冬は東京よりも約2℃暖かく、夏は約1℃涼しいらしいです。電気代も安く済みそうですね。
首都圏、名古屋圏、関西圏へのアクセスが良いのも特徴!東海道新幹線の停まる駅がもっとも多いのが静岡県だそうです。また第二東名高速道路が開通。車での移動もさらに便利になりましたね。
しか~し、僕の注目は5位までに入っていないのですが(6位)、福岡県です。
県庁所在地は地方最大規模の都市で、経済圏としても大きく、都市機能も充実しており、移住先選択の条件として挙げられた「仕事の場が多いこと」を満たしています。
それでいて、車でちょっと走れば自然が充実しており、海も近く、魚もうまそうで、自然豊かな地方都市で仕事をしながら生活できるのではないかと考えるのです。
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ちなみに魅力をまとめますと
1. そこそこの経済圏があり、仕事が見つけやすい。
人が多すぎず少なすぎず、適度なのでストレスを感じることがほとんどありません。
人口100〜200万都市くらいの都市では一番良い。他には札幌とか仙台がありますね。
人が少なすぎると、お店や遊ぶところがあまり無かったり、仕事場がなかったり
します。
2. 福岡はメシが安くて美味い。
全国的に有名なラーメンやもつ鍋、水炊きなんかはもちろんあります。ですが、
それだけではなく、海産物も豊富で新鮮。
3. 町がコンパクトで便利
福岡市の中心部は、繁華街「天神」と交通の要所の「博多」があります。
この2ヶ所で、だいたい何でも揃うしどこにでも行ける。病院だってそこそこあり
このコンパクトさは福岡の大きな魅力です。ちなみに徒歩圏内、チャリ圏内でもあり
都市部なのに、コストパフォーマンスも抜群。
福岡空港は天神から地下鉄で5駅(11分)、博多駅からは2駅(6分)と地方都市
ではまずあり得ないレベルでアクセス。発着数も多いので、LCCを使って安めに旅行
することもできるし、東京、大阪便も豊富です。海外はアジアへのアクセスが抜群。
4. 自然が近くにあり、のんびりできる
少し離れれば山や海といった自然があふれています。周囲には黒川、由布院、別府、
嬉野、武雄など名だたる温泉地がわんさかありますし、各地の食レベルもそれぞれ高い。
また、長崎にも、電車や車で2時間以内です。
5. 年間の気候もまあまあ良いぞ
福岡市は、日本海側に面していますが温暖な太平洋側気候に分類される気候なのです。玄界灘を流れる対馬海流(暖流)の影響で冬季は温暖です。ただ、冬季に日照時間が少ないなど日本海側気候のような分部もあります。年間を通じて比較的穏やかな気候に恵まれています。
まとめ
定年後に子供の教育も終わったし、夫婦でのんびりと暮らしたいという人も多いです。
「定年楽園」は自然に囲まれた緑豊かな田舎に住むということだけが選択ではありません。
何よりも大切なことは、自分で好きなことをしながら快適な暮らしができるようになることです。
それができれば、実はどこにいても「楽園」です。
大都会に長年暮らしていた人にとり、いきなり何もない田舎に住むより、そこそこ都会的要素もあり、自然も近い地方都市移住というのが、定年後の移住先として一番良い選択の1つではないかと考えています。